平 成 24 年 度

 

         社 会 福 祉 法 人 福智の里       園  

 

  報 告 書 ()

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                   社会福祉法人 福智の里

                  指定障害者支援施設 鷹取学園

 

                  〒822-0007 福岡県直方市大字下境字鬼ケ坂336−11

                      TEL   0949−24−6622

                      FAX   0949−24−8333

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

              目  次

 

 

 

 

 

 

 

目 次

                         ページ

平成24年度  事業報告               1 〜 15

 

 

〈 添付資料 〉

 

別添資料No1 平成24年度入所者の健康管理について  16 〜 21

 

別添資料No2  平成24年度食事提供について        22 〜 23

 

平成24年度  行事・結果一覧表

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平成24年度事業報告書(案)

 

                                          社会福祉法人    福智の里

                                            指定障害者支援施設  鷹取学園

 

〔当初計画〕

【事業内容】

(目的)

この社会福祉法人は、多様な福祉サービスがその利用者の意向を尊重して総合的に提供されるよう創意工夫することにより、利用者が個人の尊厳を保持しつつ、自立した生活を地域社会において営むことができるよう支援することを目的として、次の社会福祉事業を行う。   

 

社会福祉法人 福智の里  経営内容

 

指定障害者支援施設  鷹取学園  

  (1) 生活介護    定員 76  (利用者―知的障害者)

  (2) 施設入所支援  定員 76  (利用者―知的障害者)

  

1、はじめに

日本国における社会福祉法の改正により、支援費制度から障害者自立支援法による新体制が平成184月よりスタートし、鷹取学園は平成214月より移行しました。平成24年度で4年目を迎えることになります。

平成21年度のスタート時点での当園における施設運営体制の変化は、制度改正により入所者の障害程度区分の結果の平均点により、@日中活動系サービスの生活介護支援のサービス費と、A居住系サービスの施設入所支援の11区分における区分域に対して、当園の対象区分域が判明し、報酬単価とサービス提供職員配置基準(常勤換算)が決定する事により、職員数が見直されることになりました。以上の結果から、入所定員76名は変わらないまま、支援員の数が前年の平成20年度より、8名増員しなければならないという結果となりました。しかし、最近では社会福祉の重要性が叫ばれながらも、社会福祉に力を入れてきた大学や専門学校の卒業者が福祉関係の仕事に勤務することを望まず、他の業界に就職していくという傾向になってしまいました。当園は平成24年度の職員採用に対して、男子1名、女子2名の計3名を計画しています。

 新入所者の受け入れ枠については、定員76名に対し、平成23年に新たに入所者1名が加わり、実員73名で進んできました。残りの定員枠3名の内容は男子1名、女子2名となっています。

 高齢化についての取り組みについては、平成23年度は高齢化に向け、また入所されている若い対象者を含め、日常生活を展開していく中、できるだけ入院に至らない様に日頃から少しでも老化防止対策に力を注いで行く様に努めたい。重度知的障害者の特性とも言うべき、健常者のように身体全体の活動範囲が狭いというか、充分に身体を動作できないといった特徴のために、年齢と共に廃用性機能低下に繋がらないように、学園生活全般に亘って再度の見直しをしつつ取り組んで行きたいと思っています。年齢的に既に70歳を迎えた方や、60歳に近い入所者の皆さんが増え始めるわけです。現在は所属している各班の中で、若い入所者と共に行動していますが、平成24年度は数名の高齢者対象の支援スタイルを別に加えるといった試みを開始したいと感じるところです。

 総合福祉法(仮称)へ向けて、平成21年度から民主党政権が発足し、障害者自立支援法を廃止とし、障害者自立支援法を次の平成25年の8月から施行予定の新たな総合福祉法に変更しようとの流れになっています。それまでの間はつなぎ法案で進められるような事態にあるといえます。総合福祉法が出来上がるまでには、色々と内容の検討がなされることと思われます。厚生労働省は、平成23年度計画の通りに障害者自立支援法が廃案となったとはいえ、平成243月までに、すべての福祉施設に対し完全に新体系に移行させてきました。

平成258月から発足する新しい総合福祉法に移行するまでの間となる平成244月からは、新たな福祉法に向けての準備期間となり、今までの経過の継続となり、紆余曲折しながら「つなぎ法案」を固めながら、総合福祉法成立へ向けて進んで行く年になると思われます。

当園も次々と変わっていく福祉の流れに即対応していけるように態勢を整えて行きます。

平成24年度の国の福祉予算が平成241月中旬の段階では、どのようになるかはまだはっきりとした形としては現れていませんでしたが、東日本大震災後の復興に対する負担とか、国内の経済成長の低迷化、世界的な経済の落ち込み等により、福祉予算の先行きも危ぶまれることは確かといえます。平成23年度の横這い予算で実質ダウンという話もありますが、スタートしてみなければどのように具体的な変化が生じるかは分からないところです。

国政においても税制改革が叫ばれ、消費税アップが福祉税としてあてがわれる様な話も出ていますが、果たして赤字国債をどのような形で処理していくようになるのでしょうか。

現体制の民主党与党政権がこのまま継続して行けるのだろうかとの見方もマスコミで報じられています。

平成24年度の事業計画案にも記載しましたが、どの様な政治の流れになろうとも、知的障害者福祉の在り方について、こうあるべきだといった進むべき方向性とそれを実現して行くための計画案を、知的障害者福祉関係者自体が何時、どの様な社会情勢になったとしても、きちんと示して行けるだけの体制を作り上げておかなければならないといえます。

平成24年度鷹取学園の進むべき方向は、昨年まで進めてきた方針を再度検討しながら、更に前進させて行くという事に目標を置き、平成24年度事業内容を運営規定に基づいて下記の様に計画、実施していくことに致しました。

 

 

《 結 果 》

指定障害者支援施設 鷹取学園は、平成21年4月1日より新体系に移行し、平成24年度の事業も予定どおり下記2つの事業を実施しました。

  (1) 生活介護    定員 76 (利用者―知的障害者)

  (2) 施設入所支援  定員 76 (利用者―知的障害者)

 

平成24年度の当初事業計画書に則り、ほぼ予定通りの事業展開することができました。学園の具体的な運営状況の経過報告としては、月に一度の「家族ふれあいの日」を開催していますが、その時に学園より保護者向けに発行しております「鷹取学園からの伝達内容」ですべて報告してきました。

平成24年度も無事に1年が経過したことを報告いたします。

平成24年度から全国すべての知的障害施設については、旧体系から新体系に移行し全国的な福祉運営が展開されて行く事になりました。障害の種別(身体障害・知的障害・精神障害)にかかわらず、障害のある方が必要とする福祉サービスを利用できるよう、福祉サービスを利用するための仕組みが一元化された訳ですが、私たち社会福祉の現場からの視点では、本当に障害者福祉を今よりもさらに向上させて行く方法が考えられるとするならば、それは三障害それぞれの障害特性に沿って、より専門性を持たせた方向に向かって進んで行く方向を定めなければ、本当の意味での障害者に対する支援はあり得ないと感じるところです。障害内容を深く知り、それを理解して支援して行くという方向性でなければ、それぞれの専門性が今よりももっと漠然としたものとして理解されるようになり、言葉や形で平等といったところで、実際には必要なところに必要な手が届いていないといった社会福祉の内容にしかなって行かないように思われてなりません。

当園の勤務職員の状況についてですが、平成24年度の職員採用に対して、男性1名、女性2名の計3名を計画していましたが、男性1名は加わったものの、結局女性職員の就職はなく、女性職員が足りないままの年度のスタートになってしまいました。また、4月末に男性職員が1名退職し、5月より代わりに男性1名が就職。9月にも男性職員が1名退職した為、再度「職員の募集」を行い、9月には男性のパート職員1名を採用。10月からは男性1名、女性1名を採用し、人員の確保はできていましたが、10月に入った女性職員が家庭の都合で11月には退職しました。また、1月の途中からは女性職員が1名産休・育休に入り、女性職員不足が慢性化してしまうという状況でした。平成253月末で男性1名、女性1名が退職予定となり、平成25年度の採用に関しては、3月に2名の女性職員を採用し、4月からは男性3名と女性1(新卒)を採用しています。このように平成24年度は職員(支援員)の入れ替わりが多かった年になりました。平成25年度も5月から女性職員1名が2度目の産休・育休に入ります。今後も継続した形で職員採用(特に女性)を継続しなければならない状態です。その他、平成2541日から高年齢者雇用安定法が施行され、当学園も女性職員2名について対象となり、嘱託職員として再雇用しています。

新入所者の受け入れについては、実員が73名でしたので、男子1名、女子2名の受け入れ枠がありました。平成24年の4月に女子1名、6月に女子1名、男子についても平成25年の1月に1名が新たに入所し、定員の76名に達しました。しかし、平成24年の9月から男子1名が肺炎で入院し治療を受けていましたが、入院後3ヶ月以上が経過して行政機関の方から施設への介護給付費が切られてしまいました。回復の奇跡を信じて見守ってきましたが、気管切開・胃ろうという医療処置を受け、元々脳梗塞を患って半身麻痺がありましたので、現実的には学園への復帰は厳しい状態であり、平成25年の3月末日で退所という事になりました。平成25年度は1名の欠員(男子)という事になりますが、ここ数年の傾向として新たな入所者は、他施設では見てもらえなかった方、精神科の病院に入院されていた方、相談支援センターに駆け込まれた方等が入所されており、今後もそういった様々な困難な立場を持たれた方のケースを整理しながら進めて行く予定です。

また、今年は上記の男子1名の入院だけではなく、入所者の入院が多い年でもありました。4月には男子が大腸切除の大手術を受け人口肛門を造設。※退院後は支援員全員を対象にストーマケア(パウチ交換)の説明会を実施した。8月からは毎月のように蜂窩織炎で入退院を繰り返していた男子が投薬調整で入院。9月は男子が胆石の手術で入院。10月と12月は女子が転倒による骨折(手術・リハビリ)で二度にわたり入院。12月は男子が投薬調整で入院。1月にも男子が転倒による骨折(手術・リハビリ)で入院。その他、男子3名が怪我・白内障・眼瞼下垂等の手術のため入院といったように、予期していたとは言え、計9名もの入所者が入院するといった事態が現実のものになってしまいました。今後も高齢化が進むとともに、病気や怪我等で入院が必要になるケースが増えると思いますが、できるだけ入院に至らないように、日頃から少しでも老化防止に力を注いでいくよう学園全体で取り組んで行きたいと思っています。

平成21年度から民主党政権が発足し「障害者自立支援法」を廃止、「障害者総合福祉法(仮称)」に変更するための「つなぎ法案」で進められていましたが、厚生労働省は、平成243月までに全ての福祉施設に対し完全に新体系に移行させてきました。そういった中、政権与党が交代し「障害者総合支援法」が平成243月に閣議決定され、同年4月に衆議院にて修正・可決、同年6月に参議院にて可決・成立、同月27日に公布されました。本法律では、平成2541日から「障害者自立支援法」を「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(障害者総合支援法)とするとともに、障害者の定義に難病等を追加され、障害程度区分から障害支援区分への見直しが行われます。また、平成2641日から、重度訪問介護の対象者の拡大、ケアホームのグループホームへの一元化などが実施されます。これで平成15年の「支援費制度」から、この10年間で3度も制度が変わることになります。当園も次々と変わっていく福祉の流れに即対応していけるように態勢を整えて行かなければなりません。

 

〔当初計画〕

2、平成24年度事業

 

(1) 生活介護 

障害者支援施設等において、入浴、 排せつ及び食事等の介護、創作的活動又は生産活動の機会の提供その他必要な援助を要する障害者であって、常時介護を要するものにつき、主として日中において、入浴、排せつ及び食事等の介護、洗濯及び掃除等の家事並びに生活等に関する相談及び助言その他の必要な日常生活上の支援、創作的活動又は生産活動の機会の提供その他の身体機能又は生活能力の向上並びに維持のために行われる必要な援助。

 

対象 = 地域や入所施設において、安定した生活を営むため、常時介護等の支援が必要な者として次に掲げる者

@ 障害程度区分が区分3 (障害者支援施設等に入所する場合は区分4)以上である者。

A  年齢が50歳以上の場合は、障害程度区分が区分2(障害者支援施設等に入所する場合は区分3以上である者)

 

(2) 施設入所支援      

指定障害者支援施設は、都道府県知事の指定を受けて、その施設に入所する障害者につき、主として夜間において、入浴、排せつ及び食事等の介護、生活等に関する相談及び助言その他の必要な日常生活上の支援 (施設入所支援)を行う。

 

施設入所支援の対象 = 次に該当する障害者

@ 生活介護を受けている者であって障害程度区分が区分4(50歳以上の者にあっては区分3)以上である者。

A  入所させながら訓練等を実施することが必要かつ効果的であると認められるもの又は地域における障害福祉サービスの提供体制の状況その他やむを得ない事情により、通所によって訓練等を受けることが困難なもの。

 

《 結 果 》

(1)生活介護については、平成24年度は作業・訓練班の8班に加え、開始3年目に当たるリハビリ訓練を実施する。今年度もリハビリは専門の先生2名が当園に来て下さり、年間で26回実施している。今年は転倒による骨折で入院・手術を行った人が2名いた為、退院後に学園生活を送る上での注意点や適切な助言を頂きました。知的障害を持った老人対象者だけで無く、若くても知的障害を持っているために、今までは経験したことのない体の動きを体験している(例えば、マットを使用して転倒時に手を前に着く練習や少し高い場所から飛び降りる等)ということもあっている。その他、現状の生活能力を維持できるように、または今よりも少しでも向上が見られるような取り組みを実施した結果、活動分野の広がりを体験し、日常生活を行う上に良い影響が出てきている。

 

(2)施設入所支援については、平成24年度も@プロ野球ホーム(男子26)、Aディズニーホーム(女子23)、Bフラワーホーム(男子17名+女子10名=27)の3つのホームに分かれ、入所者同士の人間関係を充分に配慮しながら、各ホームのホーム長・ホーム長補佐を中心に運営をしています。各ホームで支援員が自分の担当クラスを受け持っていますが、担当クラスの入所者のみならず、そのホーム全体の入所者の生活を職員同士がお互いに支え合いながら守っていくという体制をとっています。今後も更に落ち着いた生活環境を作るように心掛け、日中活動である「作業」「訓練」で体力的にも精神的にも発散した後、ホームでは日中の程良い疲れを癒せるように、生活しやすい空間を保ち、絶えず設備面には気を使い、改善しなければならない場所は改善し、より使いやすく、清潔さを保った環境の中で入所者各人の目標に沿った支援を深めていくように努めたいと思います。

 

(3)その他

@入所者の健康管理についてと A食事提供についての報告

 

《 結 果 》

@入所者の健康管理について ⇒ 別添資料No1 (P16P21)

A食事提供について     ⇒ 別添資料No2 (P22P23)

〔当初計画〕

3、平成24年度事業計画(内容)

 

1)行事に関して

  平成24年度は通年の行事内容で実施予定。

   

その中で大きな行事のみを抜粋

1〉第32回運動会    2〉第32回親子旅行   3〉第32回餅搗き大会

4〉第32回クリスマス会  〈5〉その他

 

《 結 果 》

   1、第32回運動会

     526()に鷹取学園グラウンドにて開催いたしました。

   2、第32回学園祭

    1020()に鷹取学園内にて開催いたしました。

     3、第32回親子旅行

1116()に佐賀県嬉野(和多屋別荘)まで日帰りバス旅行に行って参りました。

   4、第32回餅搗き大会

127()の家族ふれあいの日に鷹取学園内にて実施しました。

5、第32回クリスマス会

1221()に鷹取学園(食堂・チューリップハウス)にて実施しました。また、翌日の1222()には、直方高校吹奏楽部OBOG会がチューリップハウスにて「Xmas演奏会」を開催して下さり、ジャスコ直方より園生全員にクリスマスプレゼントを頂きました。

   6、その他

    毎月の誕生会・夏祭り等を開催し、数年ぶりにセレクトバイキングも実施しました。また、音楽の夕べ・プロ野球観戦(2)・ときめきスポーツ大会等の外部に出る行事にも参加しています。その他、成人式にも久しぶりに対象者がおり出席しています。

 

2)建物等に関して

〔当初計画〕

1〉建物内の壁塗装工事

管理棟、入所者の居住棟の壁の塗装がかなり汚れています。また、特に男女浴室の壁

がカビで黒ずみ見た目が良くありませんし、清潔感がありません。壁の塗装工事を必

要とします。

 

《 結 果 》

6/7より特に汚れが目立つ箇所や、クラックの入った箇所(居室・浴室・廊下・天井)の塗装工事を行う。7/30で予定していた箇所の塗装工事が終了する。しかし、全体的には終わっていない箇所もあり、今後も適宜実施する必要がある。

 

〔当初計画〕

2〉生活実習棟(部屋と床下)換気設備工事

    生活実習棟の部屋の押し入れの中がカビで汚れているうえ、押し入れ中の床板が腐っています。また、一階の床板もふかふかになっており、大変危険です。床床の張替も必要ですが張替後の床下換気および部屋の換気工事が必要です。

 

《 結 果 》

    5/106/9の間で床板張替工事と併せて実施し完了している。

 

 

〔当初計画〕

3〉生活実習棟の床板張替工事

    生活実習棟の床板が、湿気のためにふかふかになっており危険な状態になっています。何年か前に冬場の寒によって水道管が破裂した時がありましたが、床下で排水が悪かったと考えられます。台所、風呂の脱衣場、洗面所(洗濯機を置いている場所)のどの部分も傷んでいます。

 

《 結 果 》

    5/106/9の間で部屋と床下換気工事と併せて実施し完了している。実習生の受け入れや家族の会の会議等も安心して受け入れる事ができるようになり、入所者のおやつの保管場所としても衛生面の心配がなくなりました。

 

〔当初計画〕

4〉フラワーホームの照明器具の取り換え工事

フラワーホームの照明器具に関しましては、夜間はフラワーホーム全体が暗く感じられますので、照明器具の交換の必要性を感じます。

 

《 結 果 》

照明器具の取り換え工事に対しては、電気使用量のことも考えなくてはならず、LED照明器具の見積書を取りましたが、電気使用量の診断をして頂いたときに「現時点で部分的に取り換えなければならないという箇所を取り換えるという場合はあるかもしれませんが、今まで通りでも困らないのであればもうしばらく状態をみておいた方が宜しいのでは」との助言があり、平成24年度も実施は見送りました。但し、ディールームの照明については悪くなったため、4灯を交換しています。

 

〔当初計画〕

5〉プロ野球ホームの居室壁の修理

    玄海西方沖地震の時に学園建物も影響を受け、学園建物の内壁に数ヶ所クラックが入っています。この部分のヒビが影響している部分の壁補修の必要があります。

 

《 結 果 》

    壁の塗装工事に併せてクラックの入った箇所を補修しています。

 

〔当初計画〕

6〉作業場の流し台に給湯設備が欲しい

    平成23年度末時点までの各班に設置されている給湯設備に関しては、染色班と和紙班2ヶ所の流し台にお湯が出るようになっています。機能班とピンチホルダー班より、最重度の対象者が多いために冬場の対応として給湯設備の要望が上がっています。

 

《 結 果 》

    平成24年度は実施できず、平成25年度に持ち越しになりました。

 

〔当初計画〕

7〉廊下等のPタイル修理について(各棟)

本来Pタイルはワックス掛けを行いますが、入所者が掃除をする場合に、水拭きでしか行えません。ワックス掛けが難しいために、今後も水拭きという方法を継続していくしか仕方ありません。水拭きをすると、どうしてもPタイルが浮き上がり破損してしまいます。平成24年度も破損したPタイルは交換の必要があります。

 

 

《 結 果 》

10/6に破損分のみ業者に交換してもらう。今後も悪くなった分の交換は適宜必要。

 

〔当初計画〕

8〉自家発電機の設置

平成23311日に東日本大震災が発生し、未曽有の被害をこうむりました。また当園でも過去には台風19号上陸時に停電が発生し、全館内が真っ暗になってしまうという事態になったことがあります。その時の事を思いだしますと、何処に園生を集めようかという事になり、当時は各棟3ヶ所のディールームに集め、電気が点くまで懐中電灯とろうそくで対応して待機したことがありました。

現在はミニ体育館というチューリップハウスがありますので、その場所に待機することがベターと考えられます。チューリップハウスに自家発電機を設置することと、ポータブル式の自家発電機を23台準備できればイザの時の対応には事欠かなくて済むと感じられます。

 

《 結 果 》

    今年は震災後の原子力発電所の停止に伴い、九州電力も計画停電を予定していました。学園も夏祭りの行事を別の日に変更して備えていましたが、幸い計画停電は実施されませんでした。しかし、今後も非常時の対応のため各ホームと管理棟用にLEDのランタンを4台と、停電時に入所者の介助が両手で出来るようにLEDのヘッドライトを4個購入しました。今年度は自家発電機を購入しませんでしたが、上記のライトだけでは十分とは言えないため購入をしたいと考えています。

 

計画外で発生した工事

  @ディズニーホームの4号室に手摺りを2ヶ所設置。

  Aフラワーホームの夜勤室の鍵をマスターキー用の錠に取り換える。

  B厨房内の土間が剥離したため補修工事を実施。

  C運動会前に園庭・グラウンドの樹木の消毒を業者に依頼して実施。

  Dグラウンド畑側の電柱に付けてある外灯が強風により破損したため取り換える。

  E食堂が陽射しで暑くなるため、業者に依頼して遮光・遮熱シールを貼る。冷房の節電にも繋がった。

  F食堂のロールスクリーンカーテン(2ヶ所)の修理を行う。

  G職員室(2ヶ所)と医務室のドアクローザーを取り付ける。

  H食堂のテレビの液晶部分が壊れており修理する。

  Iフラワーホームエアコンのクーリングタワーのモーター部分が破損していたので、その部分の取り換え工事を行う。修理が完了しエアコンが使えるようになる。

  J公用車ブーンのウォーターポンプが故障し、ファンベルトが切れたので修理をする。

K公用車イプサムのウォーターポンプが故障したので修理する。

  Lチューリップハウスのトイレとディズニーホーム、プロ野球ホームのトイレの工事をする。腰当の設置とタンク修理。ディズニーホーム、プロ野球ホームの便座も取り換える。少し形が大きくなった。

  M各ホームの畳替えを学園祭前に実施。※全室ではなく汚れや擦れが目立つ分のみ交換。

  N厨房内の埋め込みの水道管が破損し、水漏れした場所の床表面のコンクリートの塗り替え工事を実施。

  O和紙班前の鉄板の溝蓋が浮いている分と玄関前の外の溝蓋も浮き上がる状態になっていたので修理。

  P11/1410:00過ぎに突風が吹き、風呂のボイラーの煙突の先が飛んで落ちたので業者に依頼し早急に修理する。

  Qフラワーホームの男子トイレの和便器を洋式便器に取り換える。

  R屋外に自主設置していた屋内消火栓のホースが劣化しており5ヶ所撤去する。

3) 購入物品、修理品、その他に関して

〔当初計画〕

1〉監視カメラの設置について

   平成23年度までは、正門を24時間体制で監視する防犯対策用の監視カメラと、入所者1名が10年以上になりますが、脳梗塞の後遺症の為に、一日全体を他の入所者と行動ができず、自室にて休養している状態を本人が所属している班職員が確認しながら仕事をするための監視カメラを備えています。

   これに加え、学園職員が把握している自傷を行う入所者がいるわけですが、保護者のほうからの要望が上がっており、自分の子供が他の入所者の方から傷を負わせられていると、一方的に考えられており、学園職員の説明を全く受け入れない保護者がおります。逆に、傷を負わせていると言われる他の入所者にとっては、大変な言いがかりに巻き込まれることになるために、実際の状態を保護者に確認して貰い考え方を変えてもらう方法でなければ、益々学園に対する信頼感も無くなると考えられますので、もう一台監視カメラを購入し、以上の問題解決を行う必要に迫られています。

 

《 結 果 》

    前年度、正門用の防犯カメラのデータをハードディスクで記録するタイプのレコーダーを購入しました。このレコーダーは4台のカメラを1画面で処理できるタイプのレコーダーです。入所者の中で保護者より本人の状態を監視して貰いたいとの注文が出て、もう一台のカメラを設置しましたが、購入したレコーダーで、現在2画面使用で活躍しています。

 

〔当初計画〕

2〉浴室内にマットを購入

    現在てんかん発作を持っている治療対象者が23名います。抗てんかん剤でかなりの発作が抑制されていますが、何時てんかん発作が起きるか分かりません。入浴時に洗い場で倒れるなどの場合は危険ですので、発作が起きて倒れた場合に浴室マットが敷いてあればかなり危険性が軽減できるものと思われます。

 

《 結 果 》

    入所者の高齢化に伴い、浴室自体の改装が必要になるため、平成24年度は購入しませんでした。改装については、建物の老朽化に伴う将来的な見地からの対策と、行政からの耐震化構造物に対する助成金制度との兼ね合いなどに目を向けながらの対応が今後必要になると思われます。

 

〔当初計画〕

3〉機能班の電子オルガンの買い替え

   機能班の電子オルガンを16年間使用してきましたが、キーが利かなくなり、音が出ない箇所があります。買い替えの時期が来ています。

 

《 結 果 》

    平成24年度はどうにか使用できたので新たに購入はしていません。使用できなくなった時点で買い替えを予定しています。

 

〔当初計画〕

4〉機能班の椅子の買い替え

    機能班は最重度者が多いために、他班とは違った安定性のある椅子を今までも準備し使用してきました。16年間使用のため破損が進んできました。てんかん発作を持っている人がいるために手すりの付いた椅子の方が安全ですので10脚購入予定です。

 

《 結 果 》

    5月に肘当ての付いた丈夫な分を10脚購入して使用しています。現在も破損等はなく安全に使用できています。

 

計画外で発生した購入物品

  @ディズニーホームの7号室の室内灯を取り換える。

  A事務室の事務器具・什器の入れ替えを行う。

  B紙折り機が破損したために買い替える(リソグラフ製)

  C液晶プロジェクター用のスクリーン(自立式で100インチ)を購入する。

  D正門電動門扉のコントローラーを2個購入する。

  Eアロエ室と陶芸室の天井にシーリングファンを取り付ける。エアコンの効きが良くなった。

  F相談室換気扇の取り換え工事を行う。

  Gトランシーバー5台、買い替える。

 

4) 維持管理、その他

〔当初計画〕

1〉ボイラー缶内の清掃

本館機械室、フラワーホームの暖房ボイラーを平成13年度の終わりに新規入れ替えました。平成14151617年度は必要なかったのですが、18年度の2月にフラワーホームのボイラーのみ、掃除を行いました。平成24年度は本館機械室のボイラーの掃除を実施しなければならないと計画しています。併せて煙突掃除を行う予定です。

 

《 結 果 》

    2/14に本館機械室のボイラーの保守点検と掃除及び消耗部品の交換を実施する。今後は本館機械室のボイラーとフラワーホームの冷暖房用のボイラーについて、年2回の保守点検と掃除を行うよう業者と契約している。

 

5) 園内の環境整備

〔当初計画〕

1〉各ホームの装飾

      園生居住棟のプロ野球ホーム(男子棟)、ディズニーホーム(女子棟)、フラワーホーム(重度棟)に、各ホームの特色を持たせるために、ホーム毎に装飾を施します。

 

《 結 果 》

    各ホームとも工夫を凝らして装飾している。入所者の方に職員の勤務状況が一目で分かるように写真を掲示するパネルを設置し、また、楽しみにしている献立表やおやつ表を掲示している。今後も学園生活に潤いを感じ、楽しみが持てるように装飾を施していきたいと思っています。

 

6) 学園周辺の環境整備に関する事

〔当初計画〕

      学園周囲の環境については、1年中、いつでも花が途切れる事なく咲いているといった環境整備を考えています。各ホームで植えつけ、管理を行っていくといった方法で進めます。また、樹木に関しては、外部のプロに依頼して園庭整備を進めていく予定です。

    園庭に植樹する草木については、入所者が口にしたり、葉を千切って揉むといった行為がありますので、毒性のないものを検討し植樹します。

 

 

《 結 果 》

    園外の駐車場横の花壇、玄関を入って左手に見える花壇は農園芸班が担当。中庭は各ホームで管理した。また、学園周囲の樹木に関しては業者に依頼し、運動会前に消毒、学園祭前に剪定をして貰い、園庭整備を行いました。剪定・伐採については、職員ができる範囲は自分達で実施しました。

 

7) その他継続懸案事項

〔当初計画〕

〈1〉居室改装(バリアフリー構造)の件

高齢化に対しての、居住空間の改善ということでは、部屋が狭すぎるといった事が考えられます。現在は和室であるため、床と上がりがまちの間に段差があり、高齢化を考えれば床はフラットで、汚れた場合に手早く掃除できる等、衛生的且つ安全に活用できる、介護しやすい居室の改装が今後必要になると考えられます。

 

《 結 果 》

    居室改装(バリアフリー構造)に関する件で、高齢者施設や他の施設見学をさせて頂きました。高齢化して行く場合の注意点として、リハビリテーション学院の先生にも色々と助言を頂きながら、バリアフリーの大切さと、障害物でも利用したリハビリで機能維持、機能向上できるバリアアリー(造語表現ですが)の必要性も考えながらの居住空間づくりが大切であると思っています。これから先、もし建物を建て替える場合の現在の建物法基準は、入所者一人の居室空間は9.9uになっています(鷹取学園ができた当時の法基準は一人あたりの居室空間の基準は3.3uでした)。

今年度は前述したように、転倒による骨折で入院・手術・リハビリを要する入所者が2名いました。骨粗鬆症の確認のために、骨密度検査の採血を2月に40歳以上の入所者を対象(59)実施しました。結果、検査前から骨粗鬆症の薬を服用していた3名に加え、11名が投薬開始となっており、居室改装(洋室ベッド化)は早急に必要と思われます。

 

〔当初計画〕

2〉風呂場の改修工事について

    入所者も年をとり、風呂場の浴槽が深く、入る時の浴槽の壁が高くなっており使用しにくい状態です。支援員の介助する場所も手狭になり風呂場の構造から考えなおして行く必要があります。現在の場所では広さが足りず、他の場所に改築した方が良いと判断されます。(例えば現在のレストルームの場所等が考えられると思います。また、風呂場の位置により、現在利用している風呂場の後をどのように改築利用して行くかなどの問題が生じてきます。)

 

《 結 果 》

    居室改装と同様に、当園の入所者に必要な風呂場の構造を計画して行く必要があると感じています。

 

〔当初計画〕

   3〉個室増築計画

    インフルエンザの流行時にどうしても隔離しなければならない対象者が出ましたが、医務室だけでは足りず、隔離のために自宅に帰すという方法を取らざるを得ません。

風邪引きの例でもそのような状態ですので、現時点で精神科にかかっていて、本人自身が眠れないとか、動いてまわり他人に迷惑をかけるために、特別に一人1 室を使用させなければ生活できない人がいます。更にこれからの高齢化を考えますと個室の必要性が高くなると思われます。

 

 

《 結 果 》

    今年も2月にインフルエンザが流行しました。予防接種のおかげで38度少しといった熱の上がり方の対象者がほとんどで、12日間で熱も平熱に下がるという症状でした。しかし、流行性が強くどんどん蔓延して行く傾向にあったため、各ご家庭に協力を依頼し帰省療養の対応をして頂きました。お陰様で多人数が一気に罹患することが無く、順次回復して行くといった傾向で何とか無事に今季は重症者も出ずに収まりました。しかし、保護者の皆さんも高齢化が進んでおり、帰省療養をお願いできなくなる事が予想されます。鷹取学園における建物の老朽化に伴う将来的な見地からの対策と、行政からの耐震化構造物に対する助成金制度との兼ね合いなどに目を向けながらの対応が今後必要になると思われます。現在、新たに建てられている障害者支援施設のほとんどは個室化を中心に部屋が設計されています。

 

〔当初計画〕

4〉プロ野球ホーム、ディズニーホーム廊下の冷暖房設備について

昭和56年の学園発足当時は、温水・冷水を使っての循環式空調設備の時代でした。その時にはプロ野球ホーム、ディズニーホームの廊下にも冷暖房設備が完備されていましたが、古くなり故障が多くなりだした時に、部屋ごとにエアコンの空調設備に切り替えました。その時の状況判断で廊下までの冷暖房設備は廃止となりました。

フラワーホームはセントラルヒーティング形式で、全館冷暖房式になっていますので、廊下の冷暖房も機能しています。

今後は入所者の高齢化を考えて行かなければなりませんが、その時にはプロ野球ホームとディズニーホーム廊下の冷暖房設備が必要と思われます。ただし、その際にはキューピクルの内容変更を検討しなければならないとの事です。

 

《 結 果 》

    支援員の声としては、入所者が高齢化しているので、生活環境としては廊下の冷暖房設備が設けられればそれに越したことはないとの意見が多い。この件も建物の老朽化に伴う今後の考え方と、行政からの耐震化構造物に対する助成金制度との兼ね合いなどに目を向けながらの対応が今後必要になると思われる。

 

〔当初計画〕

5〉本館および居住棟屋根の防水塗装工事が必要

   平成24年度から振り返りまして、おおよそ11年くらい前に屋根の防水工事を行いました。その後の状態を見ていますと、塗装がかなり落ちています。

業者に確認して貰いましたところ、平成23年頃以降には再度の補修工事を手掛けるように計画しておいた方が良いとの事でした。建物が31年になりますが、建物の老朽化対策を含めて、今後は屋根の防水工事をどのように進めた方が良いのかを検討していかなければならないと思われます。

 

《 結 果 》

    7/27管理棟屋根の雨漏り工事は完了する。しかし、建物自体の老朽化対策もありますが全体的に塗装が剥がれており、今後も気をつけて雨漏りがないかを点検し、必要な箇所については補修工事をしていく予定です。

 

〔当初計画〕

6〉医務室内・保護室への監視カメラ設置について

精神的に不安定となり、他園生に迷惑を掛ける状態になった人を落ち着かせるための部屋を静養室の一室を使用する様に決めています。現在は部屋にいる本人の状態を把握するために、その都度部屋を開け閉めして確認しなければなりません。確認のために部屋を開けることで、マイナスになることがあります。この部屋を利用する対象者に対し、適切な判断と適切な対応を行うために、職員のみが確認できるタイプの監視カメラを設置する必要があると思われます。 

 

《 結 果 》

    監視カメラ設置については、平成2410月から開始される障害者権利条約への批准と

いうことで、今後、全国での人権に対する意識がどのように変化してくるかの見定めも判断基準の一つに入ると思われます。ただ、入所対象者にとって本人を良い方向に向かわせるために、必要である場合は必要なものを設置しなければならないという事が見逃されるならば、本当の意味での障害者権利は失われてしまうし、障害者に対する支援の力は一気に軽減して行くものと思われます。当園での現時点での医務室横の保護室(静養室兼保護室1室)への監視カメラ設置は急を要していないために、暫くは現状のままで対応することにした。

 

〔当初計画〕

7〉歯科診療室をどのように考えるか。

  現在、歯科治療を学園内で実施していますが、機械が古くなってきています。措置制度の時には学園側が全て考えて行くという事になっていましたが、現在の障害者自立支援制度の下では、病気に対しては入所者の自己負担という考えが基本にあります。ただ、昨年からの社会福祉の動向は新聞やマスコミ関係でも言われているように、障害者の自己負担分の軽減という部分の話だけが一気に高まりました。

今後起きてくると思われます歯科治療機械の買い替え等の問題についても、学園独自で新たな歯科治療の機械を買い替えることが妥当であるのかといった問題が生じてくると思われます。今後とも充分に検討して、具体的に考えを進めて行かなければならないと思われます。

 

《 結 果 》

    年度末まで歯科治療機が壊れることはなかったので、平成24年度は一週間1回(火曜日)を歯科治療の日と定めて、学園内で歯科治療を進めて貰う事ができました。

 

〔当初計画〕

8〉避難誘導灯(LED)の改修工事について

   学園の避難誘導灯が昭和56年からの古いものが付いたままで、かなりの電気を喰っています。現在は低電流のLED器機が出回っています。取り換えにはかなりの費用がかかる様です。長い目で見ると電気使用量的には節電になるといわれていますが、まだまだ器具の方が高額のようで、もうしばらく様子を見ながら進める方が良いようです。

 

《 結 果 》

    この件も同様に、鷹取学園における建物の老朽化に伴う将来的な見地からの対策と、行政からの耐震化構造物に対する助成金制度との兼ね合いなどに目を向けながらの対応が今後必要になると思われます。

 

※ 平成24年度は九州北部豪雨により、あちらこちらの施設で甚大な被害が続出しましたが、お陰様で鷹取学園は被害を受けませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

8) 平成24年度職員研修計画

〔当初計画〕

重度、最重度知的障害をもった入所者に対し、充実した支援を提供するために、それぞれの立場の職員に対し、研修の機会を多く提供して、できるだけ早く知的障害者福祉について深く理解ができるように進めて行きたいと思っています。社会福祉施設の職員として、高い質の向上が望めるように図って行きたいと考えています。

平成258月より障害者自立支援法を新たな総合福祉法(仮称)に切り替えていくという方針で進んでいます。平成24年度はまさに過渡期に当たりますが、どのように時代の流れが変わろうとも、重度、最重度の知的障害をもった人達に対する日常的支援の内容は、それほど変更できるものではない訳ですので、しなければならない事は必ずして行かなければならないと考えています。

何時、どのような場面においても対応できるように、他の老人福祉分野とか身体障害者福祉分野とか精神障害者福祉分野に比較した場合に、知的障害者福祉分野においてはその特性が余りにもなおざりにされていると感じるところです。

現場を預かっている職員自体が本当に知的障害の特性を把握しておかなければならないのは当然のことですが、なかなかそれができないのが現状です。それ故、今までの歩みからでも分かるように何時も他の福祉部門と並んだ形では進んで行けません。

知的障害に重複した形での身体障害や精神障害、高齢化への対処といった支援を行わなければなりませんので、主軸になる知的障害の専門性を高めるために、関係する研修に参加させるつもりです。各関係機関の開催する研修会等に積極的に参加させ、職員一人ひとりの質の向上をはかり、鷹取学園という一施設の立場からではありますが、周りの知的障害児・者福祉分野へ、他の障害者福祉分野へ、また日本の社会福祉全体に向けて、更なる社会福祉の向上を目指して一石を投じる事が出来るような存在の施設になるように努めて行きたいと思います。

 

研修内容

    1〕福岡県社会福祉協議会主催による各種研修会

    2〕全国社会福祉協議会主催による各種研修会

    3〕全国知的障害者福祉協会主催による、各種研修会等。

4〕福岡県知的障害者福祉協会主催による、各種研修会等。

5〕福祉関係機関より案内を受けた各種研修会のうちで、内容を検討し、当園に必要と思われる内容を取捨選択し参加。

    6〕異種開催の各種研修会並びに通信教育及び資格認定講習会等

  7〕関係行政機関主催による研修会

8〕海外研修

国及び各福祉諸団体が主催する海外研修、その他知的障害者福祉の向上につながる内容の研修会

  9〕その他

    例)知的障害者福祉の向上につながる研修等。

知的障害者の加齢化、高齢化に対して対応できる研修等。

 

《 結 果 》

平成24年度に入り、鷹取学園の職員の資質向上のために幅広く、将来的な支援対応を含めた考えのもとに、職員の研修や資格取得のための研修会、講習会などに参加させてきました。新人職員から専門職員に至るまでの職員層に、今までにして来なかった内容の研修会に参加して貰いました。社会福祉主事や社会福祉士の受験資格のための通信教育等により、単年ではなく次年度に繰り越すような研修関係にまで手を広げた形で進めています。平成25年度も引き続くことになっています。

平成24年度の参加結果については、その都度研修会や講習会の報告書を提出させています。参加した職員からは難しかったとか、参加できてよかったとか、当園にも活用できますとか、中には期待したよりも中身が乏しかったといった報告がありましたが、いずれにしても、それなりにフィードバックされ、今までよりも良い方向に向かうという期待が持てそうです。

今年度は女子職員1(ホーム長)が、福利厚生センターが主催する「海外研修」に参加し、9/1()9/8()までの8日間、障害福祉コースでデンマーク・イタリアを訪問しました。今後も機会があれば海外研修に参加させたいと思います。

その他、8月には「平成24年度園内職員研修会」として、北九州リハビリテーション学院の副学院長 古島譲先生を講師に迎え、「形があってのイノベーション」という演題で講義をして頂きました。

 

9) 職員の健康管理

〔当初計画〕

    職員の健康管理については、年1回実施予定。ただし、夜勤勤務をする職員のみ、年2回の法定健康診断が必要となっています。年齢が35歳以上に当たる職員については、成人病検診の内容までを対象として進めます。

    検診の結果、少しでも異常の出た職員に対しては、日常から健康管理に留意させながら対応するようにしていきます。また場合によっては保健婦指導を受けるようにさせたり、本人の症状に対しては、より早めに治療に行くように助言したり、健康管理に努める事が出来るように配慮して行きます。

 

《 結 果 》

42日に夜勤者に入る支援員を対象とした健康診断を実施。

1119日〜22日の4日間に分けて、全職員の健康診断を実施。

再検査(精密検査)という事で数名の対象職員が出ましたので、再検査するように伝え二次検査に行かせました。

学園としては、二次検査に対しては勤務内での通院時間の補償は行うものの、その費用は本人負担になっている事を説明し、二次検査の結果は学園に対して報告するようになっていることを伝え対応しました。

 

10) 避難訓練

〔当初計画〕

法的には、1年に2回以上の避難訓練を実施するようになっている。最低2回の訓練のうち1回は夜間を想定した避難訓練を実施する。

火災時には、通報、初期消火、避難が必ず守れるようにする。

 

《 結 果 》

  平成24年度は計3(4/18.6/13.9/6)の避難訓練を実施している。うち1(6/13)は夜間を想定した訓練も実施している。11/26には直方消防署の救急救命士に来て頂き、@AED操作の講習 A心肺蘇生 B心臓マッサージ C人工呼吸についての講義をして頂く。また、3/5には直方消防署が長崎県のグループホームの火災事故を受け特別査察に入っている。大きな不備や指摘事項は無かったが、細かい部分での改修箇所(防炎カーテンの設置や図面の提出)があり早急に対応して書類を提出しています。