別添資料No2  食事提供について

 

平成22年度給食に関するまとめ・次年度にむけて

 

指定障害者支援施設 鷹取学園

総務主任 永井 知子

1.はじめに

 平成22年度は平成21年度の反省をもとに、更に行事食・献立メニューの充実・食事量の見直し・実施献立内容の見直し等の、改善を行ってきました。

 

2.行事食・嗜好・栄養面について

毎月1回の誕生会は、園生皆大変楽しみにしております。その時期・その季節にあった旬の食材の使用、普段の給食で使用しない食材を採用し、特別なメニューとなる様に心がけております。本年度は 特に前年度と同時期の献立メニューを採用せず、新しい献立の組み合わせで、変化と楽しみを更につけました。一方食事量も園生の高齢化に対しても気を配り、カロリー面を考慮しつつ、少しずつではありますが個人に合った提供量を加味し努力してきました。

材料費については、過去2007〜2008年にかけて、殆んどの食材が大幅な値上げとなりました。

値上げも横ばいのまま続いておりましたが、昨年の21度後半以降、中国・インドの経済の大躍進・中東の不安状勢での石油高騰・世界各地の異常気象などの影響で、再び小麦粉・油脂類他、相次ぐ食材価格高騰に伴い、当園給食物資類の値上げ影響も徐々に押しよせて来ております。

2011年4月からはかなりの食品の大幅な値上げが予想されます。当園も食材の仕入れに関し食材仕入値の厳しい単価チェックを行い、新食材採用時の合見積り等の徹底、また食材受け入れ時には産地・製造年月日・賞味期限の伝票記載を各業者に義務付け、食材の納品時に細心の注意を払い、鮮度に気を配りながら食材の受け入れをしております。

又高騰した食材面の対応として、出来る限り冷凍食品や既製品は使用せず、手作りに努めております。以前は既製品を使用しておりましたデザートや調理パン(ホットドッグ・ハンバーガー・サンドイッチ・カップケーキ)などは手作りしております。

農園芸班からは、園生が栽培したその季節の旬の栄養価も高く、安全で新鮮な野菜を供給して頂き、野菜の種類も徐々に増え、給食に使用させて頂いております。新鮮さに関しては、群を抜いております。小葱に関しては、献立に毎食使用する食材なので当園給食のみ独占供給で、1年中供給してもらえる様、農園芸班に頑張ってもらっております。

平成23年2月より給食を出来る限り適温で食して頂けるよう調理員一丸となり調理時間を工夫し、悪戦苦闘しておりますが、どうしても配膳時間がかかりすぎ過ぎるという限界に達しております。

その対策として3月10日から、食器メーカーより保温食器(飯・汁)の商品説明を受け、見本をお借りし、実際に園生に使用できるか試用してもらい、結果によっては来年、平成23年度に購入計画をたて、園生がどの程度実用できるか等の検討を行い、可能であれば実際に進められるようにお願いしたいと考えております。

 

3.衛生面について

 3年前(平成21年度当初)より、厨房の増改築に伴い今までの衛生面を一から見直していきました。衛生面に関して調理員全員が自分自身の健康管理に努め、5Sを常に意識して実行に移すこと、問題点が発生したときは、すばやく衛生管理責任者の永井総務主任を中心に、よりよい方法を模索しながら衛生面の強化・改善を行ってきました。

そのために栄養士・調理員ともに保健所の衛生研修会に参加させて頂きました。

感染症対策としては、厨房マニアルを作成し支援員・看護師の協力のもと、対処してきました。

 

.栄養面について

園生の皆さんの好む食事内容はやはり洋食メニューです。入所施設という事で、この学園内で日常生活をされている園生の皆さんにとって食事は一番の楽しみです。その為には出来る限り皆さんの好きなメニューを献立に反映できる様努力しております。

園生も平均年齢40代後半にさしかかっております。カロリー面からいっても低カロリーで満腹感が満たされる様な食材の使用や塩分にも配慮し、減塩に努め食材本来の味を引き立てる様にも努めております。

更に又加齢化に伴う内容が加わります。咀嚼困難や嚥下がうまく出来ないなどの問題点や体調面を考慮した個別対応が随時求められてきました。刻み食など、食事をする際の摂取状態に応じた食事形態を考え、対応してきました。

極端な偏食の人に対しては出来る限り食事を摂取出来る様に、その人が食べやすいような食材を用意したり、盛り方を変えたりするなどの配慮を行ってきました。

去年(平成22年)の10月より、個人食事摂取一覧表を基に、体重過多10名の方には、食事区分で主食の極小を新規に設け対応しました。今年2月体重測定においては、殆んどの方の体重が減少してきております。引き続き支援員・看護師・栄養士と横のつながりを強化し、対応を続けていきたいと思っております。

一般に施設では食事提供が“外部委託”に切り変っていく風潮の中、理事長の方針であくまで自前の当園独自の給食提供の利点をフルに発揮して、おいしく・楽しく・身体にやさしい食事作りに事務室・厨房チームが一丸となって向上できる様に努めていきたいと思います。

 

【行事食一覧表】

四月   誕生会・ 新年度お祝い献立 

五月   誕生会 端午の節句・運動会

六月   誕生会 お弁当の日

七月   誕生会 七夕 ・お弁当の日

八月   誕生会 夏祭り

九月   誕生会・ 秋分の日

十月   誕生会・ 創立30周年記念弁当

十一月  誕生会

十二月  誕生会・ 餅つき・クリスマス会・年越しそば 

一月   誕生会・ おせち料理・七草粥・鏡開き 

二月   誕生会・ 節分・バレンタイン・直方焼スパ

三月   誕生会・ ひなまつり・春分の日