平成22 年度 健康管理計画
指定障害者支援施設 鷹取学園
看護師 菅原 涼代
〈全体的な健康管理〉
平成22年度も、学園生活を維持継続できるためにも、入所者の健康管理については予防的立場に重点をおき、運動量(活動量)・栄養面にも留意しつつ、日常生活を楽しく続けさせていきたい。障害者自立支援法の改正により、平成18年10月1日より、医療費については個人負担に変った。入所者各人の家庭背景も含め、ケースバイケースで対応に注意していきたい。
怪我、病気での入院については、入院の翌日より施設には、定額の収入が入らなくなり、1月間につき8日までは外泊時加算が付くものの、入院後は施設にわずかながらの収入しか入らなくなるために、一時施設との関係が切れる様な仕組みとなっている。今後は、入所者の障害程度によって難しい場面が多く発生すると思われる。園内での集団生活をスムーズに進める為には、支援現場の支援員と協力し合い、日常的健康チエックに重点を置き、個々人の健康管理維持につとめて行きたい。
〈精神科疾患者の治療〉
学園生活において集団活動に参加できにくくなり、周囲の人達とうまくやって行けなくなるといった精神障害を重複している園生に対して、精神科嘱託医・鳥巣美穂先生の治療を受けながら、癲癇発作、総合失調症等の精神科症状を軽減し、学園生活に参加、適応できるように努めて行く。
〈歯科治療〉
入所に対しての法定健康診断の実施はもとより、重度者の歯科治療が全国的には、未だに大変難しいといわれている。当園の場合、平成22年度も全園生対象に順調な歯科治療が行われてきた。現状はブラッシングを中心の歯周疾患の治療を進めている。平成22年度も継続して行く予定である。
歯科治療に対するあり方は、治療中心から、予防といった状態に進んだが、中にはしだいに歯の状態が年齢とともに悪くなっている人がいるため、平成22年度も引き続き治療の必要な人に対し、治療を進める予定である。虫歯、歯周疾患の予防としては、支援員と協力しながら食後の歯磨きの徹底を図っていく。
歯科治療に関しては、一般の人よりも手が行き届いた内容になっていると考えられる。しかし、これも、平成18年10月1日からは、医療費が自己負担となった。治療については、1ケ月毎に500円まで自己負担すれば、その他の治療費は、行政の分で負担するようになったものの、治療を行うに当たっては、個人ごとに家庭と打ち合わせを行い、治療を進めるかどうかについても本人か保護者に確認しながら進めるという原則を守りたい。
虫歯、歯周疾患の予防としては、支援員と協力しながら今まで通りの食後の歯磨きの徹底をはかりたい。
歯科治療の方法としては、次の通りとし、4班が順番に回り治療を進めるように考えている。
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No |
治療グループ |
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毎週『火曜日』に実施 |
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時間帯 |
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1班 |
機能回復指導班 + アロエ班 |
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14:20 〜 16:30 |
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2班 |
陶芸班 + 染色班 |
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3班 |
和紙班 + 園芸班 |
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4班 |
手工芸班+ ピンチホルダー班 |
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〈健康維持・管理体制〉
健康維持管理については、日常的対応は看護師を中心に行うも、直接指導に当たる支援員の協力と、健康管理維持の基礎ともいうべき食事を司る調理場とコンタクトを取り、病気に対する予防に留意して行く。また、病気にかかった園生には嘱託医及び協力医のもとに治療を受け、健康維持に努め入所者の楽しく明るい学園生活を守って行きたい。
〔健康維持管理内容〕
1。日 実施項目
投薬を必要とする園生
統合失調症、癲癇発作のある人、その他必要に応じた場合の対処
2。週 実施項目
全園生に対する検温。原則として毎週月曜日に実施する。
3。月 実施項目
1)体重測定 2)精神科医による診察
4.3ヶ月に1回実施項目
1)皮膚病検査
5。年 実施項目
1) 心電図検査
2) 身長測定
3) エコー検査〔健康診断の結果、医師の指示ある人のみ〕
4) 生活習慣病検査 年2回全員〔血液検査〕
5) 委託検診
歯科……全園生対象 4月実施
インフルエンザ予防接種……保護者の希望される園生
精神薬内服者の副作用検査(血液検査…春、秋の2回)
6) 眼科検診
7) 子宮癌検診……保護者の希望される園生
6。法定検査
1)健康診断 …… 春・秋2回
2)胸部レントゲン検査 …… 入所者は、64歳までの人に関しては検査をしない。65歳に達する日の属する年度以降において毎年度1回。
(職員に関しては、毎年、全員実施)
老齢化対策
重度の知的障害を持った人達は普通の健康人よりも、色々な病気にかかりやすく、日常からの健康管理により真剣に関わらなくてはならない。加齢化も早く、学園の中には40歳前後になると、急に老け込んでしまう人が出てきた。平成11年11月の親子旅行後に、男子入所者が急に36才の若さで原因不明の脳梗塞になったり、年齢が高くなりメニエール症候群のでる人もいる。
今後、更に老齢化による障害が増えると思われるため、高齢化に対する研修会等に出席し導入できるものを活用し、健康管理を試みてみたい。
また、平成16年11月1日の親子旅行の時に女子入所者が、電車の中で脳内出血を起こし病院に入院となり、退院後に学園に戻して欲しいとの保護者の希望があるも、後遺症として重度身体障害者となり、車イス生活になった為に、当園での支援には限界があると判断し、身体障害者施設へ変更する結果に至った。今後は、老齢化したときに起きる脳血管障害の後遺症等や学園では見ることのできない病気になった場合に、何処まで当園がみて行けるのかといった問題が、今後他の入所者にも出てくることは確実である。この問題は、今後の知的障害者の高齢化問題として、どの様な方法で彼らを支援していけば良いかという大きな課題を知的障害者福祉関係機関等に投げかけて行きたい。
「学園の健康管理体制」添付図を参照
契約書の内容どおり
【1】
嘱託医
精 神 科 |
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りぼん・りぼん 院長 医師 所在地 電話番号 |
三原 伊保子 鳥巣 美穂 093−513−2565 |
【2】協力医療機関
内 科 |
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魚住内科胃腸科医院 院長 所在地 電話番号 |
魚住 浩 0949−26−6610 |
歯 科 |
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安河内歯科医院 院長 所在地 電話番号 |
安河内 半六 0949−24−0577 |
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【3】準協力医療機関 |
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外 科 |
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西田外科医院 院長 所在地 電話番号 |
西田 博美 0949−28−1573 |
眼 科 |
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阿部眼科 院長 所在地 電話番号 |
阿部 健司 0949−22−2953 |
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内 科 |
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直方中央病院 内科院長 所在地 電話番号 |
野田 晏宏 0949−26−2311 |
外 科 |
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西尾外科医院 院長 所在地 電話番号 |
西尾 禎一 0949−22−2684 |
皮膚科 |
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おおもり皮膚科クリニック 院長 所在地 電話番号 |
大森 正樹 0949−26−6520 |
産婦人科 |
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田中産婦人科クリニック 院長 所在地 電話番号 |
田中 康司 0949−26−8868 |
外科・耳鼻咽喉科 |
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岡村医院 院長 所在地 電話番号 |
岡村 浩一郎 0949−22−2683 |